ハイアーチの原因 7 つ|先天性・神経性・後天性の違いを義肢装具士が解説
2026年6月1日 ・ FARS編集部
ハイアーチ原因生まれつき
「ハイアーチかもしれない」と気づいたら、次に気になるのは「なぜ自分はハイアーチなのか」ですよね。
実はハイアーチには大きく 3 つのグループの原因があります。原因によって対処法が変わるため、まず自分のタイプを把握することが大切です。
ハイアーチの原因は 3 グループに大別される
- 先天性(生まれつき):足の骨格構造そのものが高弓状に発達したパターン
- 神経性:神経筋系の疾患により、足の筋バランスが崩れて二次的に高弓状になるパターン
- 後天性:生活習慣・外傷・偏った靴選びなどにより、加齢とともに高弓化するパターン
割合としては先天性が最多。ただし、症状が出るタイミング・進行スピード・治療方針は 3 つで大きく異なります。
【先天性】生まれつきのハイアーチ
原因 1:遺伝的な骨格構造
足のアーチ形状は遺伝の影響を強く受けます。両親のどちらかがハイアーチの場合、お子さんも同じ傾向を持つことが多くあります。
原因 2:足部骨格の自然な個人差
明確な遺伝歴がなくても、足の骨の発達過程の個人差により凹足になるケースがあります。
特徴:
- 幼少期から「土踏まずが深い」と言われていた
- 兄弟姉妹・親も似た足型
- 進行は緩やかで、症状が出るのは思春期以降
【神経性】神経筋疾患由来のハイアーチ
神経や筋肉の疾患により、足の内在筋と外在筋のバランスが崩れ、結果として高弓化するパターンです。
原因 3:シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)
末梢神経の遺伝性疾患。足の内在筋が萎縮することで高弓状になる代表例。
原因 4:脊髄関連疾患
二分脊椎・脊髄係留症候群などにより、足の神経支配が乱れた結果。
原因 5:脳性麻痺等の中枢神経疾患
筋緊張のアンバランスから高弓化する場合があります。
これらの神経性ハイアーチは、進行性で両足の差が大きい・短期間に悪化するなどの特徴があり、整形外科や神経内科での専門的な診断が必要です。
【後天性】生活習慣・外傷由来のハイアーチ
原因 6:足首の捻挫・骨折の後遺症
繰り返す足首の捻挫により、外側のアーチが過剰に発達することがあります。
原因 7:偏ったハイヒール・パンプス着用
長年にわたる過度なヒール着用で、足趾の屈筋が短縮し、結果として高弓化することがあります(女性に多い)。
特徴:
- 大人になってから「最近土踏まずが深くなった気がする」
- 片足だけ顕著(外傷由来の場合)
- 進行スピードが比較的速い
自分のハイアーチがどのタイプか見分けるポイント
| 特徴 | 先天性 | 神経性 | 後天性 |
|---|---|---|---|
| いつから | 幼少期から | 思春期以降に進行 | 大人になってから |
| 左右差 | ほぼ対称 | 非対称が多い | 片足のみのこともある |
| 家族歴 | あることが多い | あれば CMT 等を疑う | なし |
| 進行 | 緩やか | やや速い | 中程度 |
| 神経症状 | なし | しびれ・脱力あり | なし |
「神経症状(しびれ・脱力・転倒)」がある場合は、自己判断せず必ず整形外科または神経内科を受診してください。
原因によって対処法が変わる
- 先天性・後天性:日常的なアーチサポート(インソール・サポート靴下・ストレッチ)が中心
- 神経性:原疾患の治療が優先。並行して装具療法
次の記事では、先天性・後天性ハイアーチに対する日常で続けられる対策 5 ステップを解説します。
ハイアーチ・凹足 完全ガイドシリーズ
- ハイアーチとは?凹足との違い・症状・原因
- ハイアーチの原因 7 つ|先天性・神経性・後天性
- ハイアーチの対策 5 ステップ|日常で続けられるアーチケア
- 生まれつきハイアーチの人が知っておくべきこと
- 凹足の治し方|医療と日常ケアの両輪

